セディールのジェネリックについて

セディールのジェネリックについて

近年、テレビCMや雑誌等の広告で知名度が徐々に広がっているジェネリック医薬品。海外では広く浸透しており一般的に使用されています。ですが、知名度が広がりつつあるとはいえ日本においてはまだまだ浸透していないのが事実です。今回は、抗不安薬、抗うつ剤として活用されるセディールのジェネリック、そして、そもそもジェネリックとは何かをご紹介いたします。

セディールジェネリックの効果

セディールジェネリックの効果

セディールのジェネリックは、タンドスピロンと呼ばれるアザピロン系抗不安薬です。先発薬であるセディールと同じ効果を得られるため、、うつ病や自律神経失調症といった心身症の治療に使用されます。脳内神経伝達物質のセロトニンに働きかける事で、緊張や不安などの刺激で乱れたセロトニンのバランスを整えます。その結果、突如降りかかってきた抱えきれない不安等の解消へと導きます。また、精神の不調がもたらした睡眠障害やセロトニンの動きが活性化されたおかげで、抗うつ効果も期待できるメリットがあります。

デパスルネスタなどとは違い、脳の活動を強制的にブレーキをかけないため、筋弛緩作用で起きる脱力感やふらつきなどの副作用の発症率も低いです。ベンゾジアゼピン系とは作用機序が全く異なる点から、抗不安薬の服用の際に多く見られる依存性の発症も確認されていません。

服用して約1.4時間後には血中濃度が最高点に達して効果が現れ、そこから約1.4時間かけて濃度が半分になった後、ゆっくりと約10時間かけて体から薬の成分が抜けていきます。血中濃度とは、薬の有効成分がどの程度血液中に含まれることを意味し、濃度が半分になるまでのことを半減期といいます。
最高血中濃度到達時間が1.4時間、半減期が1.4時間のため即効性がないと同時に効果持続時間も非常に短いのが特徴です。
効果の効き始めは非常に穏やかで、体内のセロトニンバランスが整えられた状態で、ようやく薬の力が発揮されます。乱れたセロトニンが整うまで個人差はありますが約2週間~約4週間とかかります。なかなか、服用を開始してすぐには薬が効いた感覚が得られにくいため時々「セディール類は全然効かない」といった言葉を漏らす人もいます。

このようなメリットやデメリットを踏まえ、全体的にこの薬が向いている人は、副作用や依存性が心配、焦らずゆっくりと治療していきたい、初めて薬を使用するため不安がある、症状が軽いといった人たちに有効な薬といえます。症状が軽い方に向いているということは、反対に重症の人には不向きな薬となっています。

効果が長時間持続しないため、1回10mg~20mgを1日3回に分けて服用しなければなりません。最大量は60mgとなっており、症状に応じて服用量は異なるので医師との相談の上で飲むようにしましょう。

セディールジェネリックの副作用

セディールジェネリックの副作用

効果が弱い分、副作用のリスクが抑えられ極めて安全性に製造されており、ほとんど心配はありませんといっても問題ありません。とはいえ、薬というものは服用時の体調に左右され強く出る時もあります。

報告されている副作用
・眠気
・めまい ふらつき
・吐き気 嘔吐 食欲不振

重大な副作用
・皮膚や白目が黄色くなる
・発熱 発疹
・尿が茶褐色
・体の震え 下痢 発熱
・落ち着かない
・興奮や混乱

特に注意喚起しているのは眠気であり、発症率は1.59%と高い傾向にあります。これは、緊張や不安が緩和されリラックスする方向へと動くからだと推測されています。服用後は、なるべく車や自転車などの運転、危険な作業が伴う現場での仕事は避けるのが望ましいです。その他、めまい、ふらつき、吐き気、嘔吐、食欲不振などは合わせて0.81%と1%未満での確率で起きますが、軽度のためすぐに治まります。

しかし、重大な副作用に関しては、皮膚や白目が黄色に変色、尿の変色は肝臓の機能に障害が生じている可能性があります。また、体の震えや、興奮や混乱状態はセロトニンの過剰によって起こるセロトニン症候群を発症している恐れがあるため、体に急激な異変が見られた場合は直ちに医師の診察を受けるようにしてください。

ジェネリックとは

ジェネリックとは

ジェネリックは英語表記にすると「generics」です。欧米ではブランド名ではなく一般名(generic name)と呼ぶのに由来し、世界共通の名前としてジェネリック医薬品として名が広まりました。またの名は「後発医薬品」といいます。

先発医薬品(ここでいうセディール)を開発した会社には製造販売するにあたり4つの特許が与えられます。期間は、出願した日から数えて約20年間です。一見、長く感じますが実は多くの製薬会社は新薬の治験を開始する前に出願している事が多く、実際の発売時には既に残り5年~10年となっています。そのため、延長できる制度が設けられ、治験と承認までにかかった時間に応じて最大5年延長され、約25年間は守られます。ただし、延長を申し込むには国へ申請を出し承認を受けた後、期間中は特許料を支払い続けています。特許で保護されている理由は、新しい薬を開発するには莫大な費用がかかります。製作費用を取り戻し、新たな薬の開発費用に当てられるよう、特許期間中は独占販売ができるのです。

特許の種類は、有効成分を含む物質特許、薬の製造に関する製法特許、薬の使用方法に関する用途特許、薬に含まれる添加物の特徴に関する製剤特許です。物質特許が満了した時点で、他の製薬会社は同じ有効成分を利用して薬の製造ができます。しかし、物質特許は満了していても他の特許は切れていない場合があります。例えば、製剤特許の期限がまだ残っているとします。この場合は、先発薬と同じ有効成分は使用可能であっても、同じ添加物や薬の形にする事はできません。薬のコーティングや内部構造がジェネリック医薬品は異なるため、体内に成分が分解され吸収される時間に多少の差が生まれます。効果が出にくい、反対に効きすぎて副作用が強く出るといった可能性が出てくることもあります。
ジェネリック医薬品の承認を受けるためには事前に、得られる効果、安全性、吸収スピードなどが先発薬と同等である事が義務付けられています。また、先発薬と比べ開発コストが抑えられる利点があるため、約2割~約5割の価格設定が可能となります。海外では日本と比べると、医療保険制度の事情が全く異なり、1回病院へ行くだけで莫大な医療費が請求されます。そこで、少しでも医療費削減を目的にジェネリックが広く浸透しています。日本は医療保険制度が充実している面もあり、少量の薬で万単位を超える額の請求はされません。ですが、近年では海外と同じように医療費削減を目的として、厚生労働省がジェネリック推奨を掲げています。

そして有効成分が同じであっても、発売する会社が異なれば商品名が異なる点から薬には一般名と商品名があります。一般名は発売する会社関係なしに、世界共通である有効成分、商品名は製薬会社が販売目的で名づけた名前です。ここでいうと、セディールの有効成分タンドスピロン(tandospirone)が一般名として統一されています。セディール(sediel)は先発薬の製造販売元である大日本住友製薬が名づけました。

2008年に特許が切れたセディールは、様々な製薬会社からジェネリック医薬品が販売されています。会社によって一般名に統一する流れに沿って「タンドスピロン錠」や「セディール錠○○会社」といった名で発売されています。